
見出しとして
高尾太夫と伊達綱宗
の物語(実話と伝説)
伊達綱宗(だて つなむね)
仙台藩の第3代藩主。
若くして吉原に通い詰め、
放蕩の限りを尽くしたとして、
わずか21歳で幕府から
強制隠居を命じられました。
これが「伊達騒動」の始まりです。
二代目高尾太夫(たかおだゆう)
吉原の名門・三浦屋の
トップクラスの遊女。
綱宗は彼女を深く愛し、
莫大な金で身請けをしました。
✦吊るし斬り伝説
綱宗に身請けされた後も、
高尾には他に忘れられない
想い人がいたといわれます。
綱宗の誘いを拒み続けた彼女に
激昂した綱宗が、
隅田川の三股(みつまた)で
彼女を逆さ吊りにし、
惨殺したという「吊るし斬り」(創作)の
伝説が語り継がれています。
✦高尾太夫が送った「一途な手紙」
高尾太夫には、綱宗の身請けを拒み、
島田重三郎という浪人の恋人に
宛てたとされる有名な手紙(句)
「君はいま 駒形あたり ほととぎす」
これは、身請けされて
綱宗のもとへ向かう船の上で、
自由な空を飛ぶほととぎすに、
かつての恋人への想いを重ねて
詠んだものと言われています
「今ごろあなたは、あの駒形堂のあたりで
ほととぎすの声を聞いているのでしょうか」
切ない未練です
綱宗は当時、
現在の価値観で約3億円とも
言われる莫大な金額で
彼女を身請けしました。
しかし高尾は、
どんなに富を積まれても
「心は売らない」と
綱宗を拒絶し続けたといわれます
歌舞伎や浮世絵で
「悲劇のヒロイン」として定着しました
どこか儚げで、凛とした強さを
持つ女性として描かれます
歌川国貞《三代目岩井粂三郎の高尾、五代目坂東彦三郎のよりかね》東京富士美術館蔵
「東京富士美術館収蔵品データベース」収録
(https://www.fujibi.or.jp/collection/artwork/09036/)

太夫の称号簡単に
美貌、和歌、書道、茶道、楽器、などの
芸事、教養、すべてを備えた
最高位ランクに位置付けされます
「都幾の百姿」 月丘芳年 仙台高尾の像

東京都立中央図書館蔵